あちぴろ

ジョゼと虎と魚たちのあちぴろのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)
3.8
妻夫木聡と池脇千鶴のジャケット写真、なぜか記憶に残るタイトル、原作が田辺聖子というあのお婆さんのイメージ。
そんな前情報しかないが、日本ではなく、韓国リメイクと呼ばれる本作を鑑賞。

原作、日本版映画、アニメと展開や解釈が違うようで。さらに韓国版も違うとか。

幼少期に施設から逃げ出した足が悪く車椅子生活だったジョゼを匿った祖母。祖母はそんなジョゼを外には出さず引きこもりのような暮らしをしていたが、ある日ジョゼが車椅子で外に出かけた際に倒れているのを助けたヨンソと運命的な出会いを果たし…


ジョゼが難解。
妄想癖というのか、感性が人と違う。
ジョゼはヨンソクに外の世界を観ることを学ぶが、ヨンソクは本気でジョゼを愛してたとは思うが、ジョゼはどうだったんだろう。
ジョゼ自身もヨンソクを本気で愛してたんだろうか。
数年後の車から見かけた運転をするジョゼを観たヨンソクの表情、信号待ちの車椅子の女性を目で追う表情を見る限り、ヨンソクはジョゼを今でも好きだとは思うが。

人によって解釈は変わるかもだが、解説サイトを読む限りでは、本作韓国版のラストは感動的感傷的な終わり方との見解も見る。

ふと、「原作と違う」とか「原作にいないキャラが…」とか、原作と映画の比較をしてしまう自分に気づく。
原作通りの展開で映画化・ドラマ化をしたとて、原作通り、原作キャラ通りだとしたらそこまでの高揚感や感動って生まれないのかもしれない。
改悪された映像化でなければ、展開や原作通りでない最後があってもいいのかなと思える映画だった。

今度は日本版やアニメも観て観ようかなと思う。
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