ジジイ版ジョンウィック。
ジジイキャットファイト。
ただ巻き込まれた青年は、、
結構特殊な場面、時間、流れでの戦闘、アクションシーンが多い印象。
序盤は、韓国映画の特有のじめっと感とコミカルな雰囲気。最初の車での暴走を観て、この映画アクションやるんだなと。
以下、ネタバレ含みます。
ジェイソンの家庭の話が挟まり、少しずつ、ストーリーは展開していく。
ただ、目的の人間を殺すだけなのだが、その動機の悪意。「フレディーは悪いことをしたけれど、悪い人ではない」という、ジェイソンの言葉。
彼をそうさせる原動力を、知る。歴史を知る。普通を生きてきたジェイソンと、この映画を鑑賞する私たちの、日常に土足で上がってくる。
俺たちは何をやったんだ?
植民支配。慰安婦。
親日。戦争。名前を変えて、祖国に背を向ける。
これは、ただの復讐ではない。
面白いのは「思い出す」という機構。
忘れてしまわぬように、体に、手に彫る。
死ななければならない。清原まさよしは。
傍観し、逃げてきたから。
兄は炭鉱で、死体も確認できず。
姉は、慰安婦で隠れて生きる。
そして、親を殺される。
忘れてはならない過去は、人間の老いというシステムによって忘却に向かう。認知を阻害させられる。そのために、刻む。体に刻む。全てを思い出すために。自分を罰するために。
そして、関与した人間たちの記憶を呼び起こし、自らの手で裁くために。
思い出させねば。思い出さねば。
思い出させねば。思い出せねば。
傍観者の、俺たちは。
重たいテーマを、慎重に、そっと侵入させるように突き詰める。突きつける銃口を見よ。
アジアン映画祭にて。