ぶみ

人生は、美しいのぶみのレビュー・感想・評価

人生は、美しい(2022年製作の映画)
2.0
初恋の人に逢いたい。

チェ・グクヒ監督、リュ・スンリョン、ヨム・ジュンア主演による韓国製作のミュージカルドラマ。
突然、余命2ヶ月の宣告を受けた主人公が、学生時代の初恋相手との再会を希望し、夫とともに彼を探す旅に出る姿を描く。
主人公となる余命宣告を受けた主婦セヨンをジュンア、夫で公務員のジンボンをスンリョン、娘をキム・ダイン、息子をハ・ヒョサンが演じているほか、パク・セワン、オン・ソンウ等が登場。
物語は、余命宣告を受けたセヨンが、最後となる誕生日プレゼントとして初恋相手との再会を熱望したため、しぶしぶながらジンボンが運転し、旅に出る様が描かれるのだが、まず、本作品をチョイスした理由は、その奇妙な旅という内容に惹かれたことであり、一応、予告編を見た際には、若干のミュージカル要素があるのかなと、思っていたところ、始まるとなかなかガッツリのミュージカル作品だったのに面食らった次第。
何を隠そう、いや隠すことでもないのだが、実は私はミュージカルが大の苦手で、例えば、今まで敵、味方として戦っていた相手が、突然音楽とともに、敵、味方関係なく、歌い、踊ることになる展開が全く理解できず、そんなシーンを見るたびに、何だかなあと思うこと100%。
百歩譲って、インド映画のように、長尺な作品でインターミッションのような間合いで伝統的に挿入されるものは、まだ許容範囲ではあるものの、所謂ミュージカル作品は、全く肌に合わないのが正直なところ。
さて、前述のように、そこまでのミュージカル作品とは思わずに観始めた本作品、夫と旅に出るというロードムービーに、初恋相手をいかに探し出すかというサスペンス要素、そして、セヨン自身の余命というタイムリミットが加わるため、プロットは非常に面白いものに仕上がっている。
しかし、場面の転換や、物語が大きく動く場面で、必ず皆が歌い踊ることとなるため、私にとっては盛り上がるどころか、ドン引きしてしまったのが率直な感想。
途中からジンボン演じたスンリョンが、フットボールアワーの岩尾望、セヨンを演じたジュンアが、藤本美貴に見えてきたのはご愛敬であるとともに、ミュージカルが苦手な私にとっては、これから面白くなりそうだなと思う時に、盛り下がってしまうという、何とももどかしい展開の連続であり、全くハマることができなかったため、この点数となっているが、これがミュージカル要素を廃した通常のドラマだったら、4点ぐらいにはなっていたかもしれない、何とも惜しい一作。

それでも人生は続く。
ぶみ

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