「Who killed Kid」
「明日の食卓」鑑賞。
2人の息子を育てる43歳のフリーライター、アルバイトを掛け持ちする30歳のシングルマザー、年下の夫と優等生の息子に囲まれて暮らす36歳の専業主婦…年齢も住む場所も家庭環境も異なる彼女たちには"石橋ユウ”という名前の小学5年生の息子がいるという共通点があった。
ふとしたきっかけで狂い出す歯車…日常が音を立てて崩れ出す…何処で間違えた？何が悪かった？修正出来るのか？…元に戻れるの？
久しぶりに菅野美穂炸裂だ…元祖憑依型女優の凄みがヒリヒリと伝わってくる。それくらいギリギリの精神状態を演じる菅野美穂は怖い。
二人の子供と夫との生活に破綻が生じる背景…別に高望みはしていない。それでも追い詰められている「今」を睨みつける。
働き詰めのシングルマザーを高畑充希、裕福な専業主婦を尾野真千子が演じている。
誰が事切れてしまってもおかしくない…日常の中に潜む躓き…重くて考えさせられる作品…明日の食卓という一見和やかなタイトルにも意味深な読みをしてしまう。
