ちゃっく

明日の食卓のちゃっくのネタバレレビュー・内容・結末

明日の食卓(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

三者三様の家族模様が描かれていて、日常からの崩壊、そして、再構築の流れが重なりながら進む物語

なんとなくサムネからほのぼの系かと思って見始めたのだけど、後半1時間は見入ってしまったし泣いた

私はまだ親ではないのでどちらかというと子供目線に立ってしまって
「僕なんか生まれてこなければよかった」という気持ちがすごく共感した
今では両親にとても感謝しているけど
反抗期のときとか家族仲が不穏な時とかはそう思うこともあったなと
家族仲ってのは取り繕ってもビシバシ子供に伝わってしまうものなんだよね

親目線だと子供がサイコパスとかになったらどうしようってめっちゃ不安になったw
大事に育てていてもどうなるかわからないしそもそも子供にこうなって欲しいと思うことすらエゴなのよね

大島優子の登場が突拍子もなくて
誰やねんと思ったけど冒頭に出てきた息子を殺めてしまったもう1人の石橋さんだった

映画の中の3人はそれぞれスレスレで取り返しのつかないことにはならずに子供や家族と向き合うことができた
一寸先は闇ってのは言い得て妙で
本当は世の中の誰もが取り返しのつかないことになる要素は持っているんだと思う
だからこそ反抗期のときもグッと堪えてくれた両親に感謝でしかない...

そしてなんといってもお三方のママの演技が最高すぎる
全員がこの人じゃないとできない役だなと思ったし
菅野美穂の発狂シーンがヒステリックそのものでリアルすぎた

高畑充希さん演じる加奈もすごくよかったです
「私にはできないだけ」と風俗勧誘を断るところが人間性を表しててカッコいい
その職業を選択してこなす人へのリスペクトもあるけどその上で自分の信念やポリシーを貫いている
1番好きなキャラクターだわ

あと尾野真千子さん演じるあすみさんが妊娠したときに「あいつとヤッたの?」のユウの一言は笑ってしまった
それは昔の男のセリフであって決して齢10歳そこらの小学生のセリフではないぞ、ユウ!!と叱りたくなったよ。笑

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