さく

Mr.ノーバディのさくのレビュー・感想・評価

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)
2.0
みんな大好き、私も大好き“ソウル・グッドマン” ボブ・オデンカーク主演で冴えないおじさんが世の中から蔑ろにされ続けた挙句にブチ切れる…という内容だと思って期待して見たのだけれど、ちょっと思ってたのとは違った…

結構期待値高かっただけに以下不満ばかり書いてしまいます。お好きな方はすみません…

まず、ハッチ(オデンカーク)がフラストレーションを溜めて行く過程なのだけれど、「テンポ良く」進めるのは私は良くないと思う。ある意味この前段でいかに胃がキリキリするようなストレスを観客にも与えて、それが溜まりに溜まってある時我慢ならずにブチ切れる! となって初めていい感じにカタルシスを得られると思うわけです。そこをチャッチャと片づけられてしまうとどうも気持ちが盛り上がってこない… ブチ切れた理由は凄く最高だったのにもったいない。

あと一点。これは「冴えない男がある時覚醒してヒーローになる」話ではなくて、「元々すごかった男が元に戻っただけ」の話なので、なんか煽り文句自体がズレているような気がします。そうであるならば、突然覚醒して突っ走るよりも、凄いことを隠そうとしてそれでも時折凄さが出てしまう…みたいなプロットで行った方が面白かったのでは? もはや別の映画になってしまいますが。
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