波野なみ松

Mr.ノーバディの波野なみ松のレビュー・感想・評価

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)
4.3
ひと言、痛快娯楽作。
祝日の早朝、コーヒーを飲みながら洗濯機が終わるまでに気軽に見るのにちょうどいい内容と長さ。
カンフー映画によくある「市井に紛れているが実はカンフーの達人」のアメリカ版といったかんじ。
そういう意味で『ジョン・ウィック』と類似しているところがあるけれど、こちらのよいところは、過去の暗さや悲しみが一切ないところ。ジメジメ湿度ゼロ。
冒頭、仔猫ちゃんが出てきたところで笑ってしまったけれど、全体的にコメディとして観て楽しめる。後半、クリストファー・ロイドが銃をぶっ放すだけで、愉快な気分。
バンバン殺されるけど、「殺された人も大切な命、人生も家族もいるし、実はいい人だったのに…」と思わせる要素が一切ないところがステキ。
アラフィフが楽しめるノスタルジックな音楽劇的要素もあって、「おじさん再起動」という明るいテーマが元気を与えてくれるビタミン映画。
唯一の教訓は、「子どもはすぐ物を失くすので、まともに取り合わないこと!」。
波野なみ松

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