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心の傷を癒すということ《劇場版》のkazu1961のレビュー・感想・評価

4.4
▪️JPTitle :「心の傷を癒すということ 劇場版」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 2020
▪️JP Release Date : 2020/01/29
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-098
🕰Running Time : 116分
▪️Director : ジョージ・キューカー
▪️Writer : (原案)安 克昌 、(脚本)桑原亮子
▪️MusicD : 世武裕子
▪️Cast : 柄本 佑、尾野真千子、濱田 岳、森山直太朗、浅香航大、清水くるみ、上川周作、濱田マリ、谷村美月、趙 珉和、内場勝則、紺野まひる、平岩 紙、石橋 凌、キムラ緑子、近藤正臣
▪️Review
神戸の震災前の原風景。阪急電車が通ると振動する映画館の阪急会館・阪急文化劇場や北野坂、そして何度もででくる花隈公園からの阪急電車の通る風景などが郷愁を感じさせてくれ、エンディングでの希望の灯として、ルミナリエ、神戸の夜景、神戸港に登る太陽などの映像で胸いっぱいになりました。
そうあの震災、もう26年も前にもなるんですね。。。
神戸市出身、被災者でもある私にとっては今観ても当時の状況下がリアルにタイムスリップしてきます。多くの方が被災しそして心の中闇を抱えたのも目の当たりにしました。それだけにとても身につまされる作品です。。。
柄本佑演じる実在の主人公精神科医、安克昌氏。実在の方であったが故にとても一言一言の台詞に重みがあります。まだまだ精神科医に偏見があった当時、色々な苦労があったのですが、そんなことを乗り越えてかつ、印象深い台詞が非常に多いのが作品の魅力のひとつです。“心”をテーマにした作品ならではです。
そしてなんと言っても主演の柄本佑の演技が見事。主人公の人間力と包み込むような優しさがとても実感を持って伝わってきます。彼の妻を尾野真千子が演じるほか、濱田岳、キムラ緑子、石橋凌らが出演。主人公の兄を演じる森山直太朗が主題歌を書き下ろしています。
本作、在日韓国人として生まれ、志半ばでこの世を去った精神科医・安克昌氏の遺族関係者への取材をもとにした作成されたオリジナルストーリーです。2020年1月にNHKで放送され、多くの感動を呼んだ話題作(4話)が劇場版として再編集されたものです。なので多少の駆け足感は否めないですが、それでも当時のリアリティと安克昌氏による心のケアの感動は薄らいでいません。

物語は。。。
幼少期に自分のルーツが韓国にあると知って以来、自分は何者なのか模索する安和隆。やがて、人の心に関心を持ち、父に猛反対されるも精神科医を志します。そんな中、映画館で出会った終子と恋に落ちます。精神科医となった和隆は、終子とおだやかな家庭を築いていました。しかし、第一子が誕生してまもなく、大地震が神戸の街を襲うのです。和隆は避難所で多くの被災者の声に耳を傾け、心の傷に苦しむ人たちに寄り添い続け、「心のケア」に奔走していきます。5年後、街は徐々に復興を遂げ、和隆も新しい病院に移り、理想の医療に燃えていましたが、ある日、和隆にがんが発覚します。。。

多くの被災者の“心”に寄り添う壮絶な日々と彼を懸命に支えた家族との“絆”を描く感動のヒューマンドラマ。今コロナ禍で大変な時だからこそ、観て欲しい作品ですね。
安克昌氏の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」を買って読もうと思います。

▪️Overview (映画. comより)
阪神・淡路大震災時、被災者の心のケアに奔走した実在の精神科医・安克昌氏の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」を原案にしたNHKドラマ「心の傷を癒すということ」の劇場版。2020年1月から放送されたテレビ版全4話を再編集した。安和隆は自身のルーツが韓国にあることを幼少時に知って以来、自分は何者なのか模索し続けてきた。やがて人の心に関心を持つようになった彼は、父に猛反対されながらも精神科医の道へと進む。映画館で出会った終子と結婚し、第一子も生まれて幸せな日々を送っていたある日、神戸の街を大震災が襲う。和隆は避難所で被災者たちの声に耳を傾け、心の傷に苦しむ人々に寄り添い続ける。柄本佑が主演を務め、尾野真千子、石橋凌、森山直太朗が共演。
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