せ

映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園のせのレビュー・感想・評価

3.7
知り合いが激推していて気になった一作。
Abemaで無料配信されていたので鑑賞した。

映画のクレヨンしんちゃんを見たというよりはアニメの最終回を見たんじゃないかという感覚がある。
劇場版では超スペクタクルな話を展開する事が多かった今シリーズ中で見れば、今回はあまり派手な話ではなく、TVアニメ本編の先について考えさせられる内容だったからかと思う。

ストーリーはミステリーとカスカベ防衛隊の友情エピを中心に様々な要素を細々と散りばめてある形なのだが、要素が多すぎて何ともまとまりが悪く感じた。
でも青春とは何か?という問いが出て来た時、各々の生徒がそれぞれに全く違う単語を挙げたのを見て、何か気持ちが納得してしまったので視聴後の印象は悪くない。
青春てそうだよな、色んな種類の色んな出来事があってそこには友達がいて、それが青春だよな。青春、ファイヤー!

しかし一番驚いたのは時代の変遷に関してかもしれない。
AIや自動運転等の技術的な面から子どもの勉学以外の活動も重視する教育方針や、スキルによって二極化する人々の様子などの描写は何とも今風である。

野原家の家庭像も随分と変化した。
今作での野原家は誰もが憧れるような暖かく落ち着いていて子どもが伸び伸びと育つ素晴らしい環境が揃ったご家族に見えた。
かーちゃんはグータラじゃないしゲンコツ食らわさないし、ヒロシは庭付きの戸建て持ちという快挙を遂げ仕事もそこそこにバランス良く家庭も大事に生きる、尊敬の眼差しを一身に受けるであろう立派な父親になっていた。

ダメダメと怒られまくるあの懐かしいOPをつい先日聞いたばかりだったのでより一層強く意識させられただけかもしれないが…そりゃ声優も変わるよなぁこんなに長くやってるんだものなぁ。
せ