「事実は小説より奇なり」というが、そこまで新奇な話ではないので、これはひたすらレディー・ガガを観る映画だな、と思った。
あんなに強烈な顔とあの声で話しかけられたら、さほど気が弱いわけでもない私ですら二つ返事で何でも承諾してしまうだろう。(しかしあのイタリア語みたいな英語、英語圏の人がどう感じるのか気になる)
コーヒーカップをスプーンで叩き、ベろーんと舐めるシーンは、パトリツィアの育ちと強烈な自我が表現されていて秀逸。それにしてもソフィア・ローレンに似てるし、イタリア人になりきってるなと思ったらガガ、イタリア系アメリカ人だった。
そしてアダム・ドライバーはなぜか2代目やボンボン役がよく似合うし上手い。「売り家と唐様で書く3代目」を体現したキャラがハマってた。
初代はただの商人なのに、富を得た後の子孫が貴族化してしまうのはどこも同じ。
上映後、隣の大学生ぽい男子が「こんなの見たらグッチ買わねーよな」とか言ってて笑った。大人は結構この話知ってるけど、グッチ売れてます笑