「脱帽しました」
グッチ、ねえ。セレブ御用達の象徴とも言える有名なブランドだ。学生時代にアルバイトでお金をためては有名ブランドのバッグ等を買ったし、バブルの頃にもいろいろ買っていた。でも、なぜか私はグッチに全くご縁がなく、ただのひとつも持っていない。フェンディとシャネルとヴィトンとフェラガモなら持っているんだけど。いまだになぜグッチが嫌いだったのか、自分でも理由はわからない。まあ、いいか…(笑)
YoutubeのBGM動画を見ていた時にCMで流れていた予告編を見て興味を持ったものの、大画面で見る気はなかった。それが地元の映画館で上映しているのを知り、それならということで見に行った。
今回も、予告編は見たものの細かいところはチェックせず、ほぼ白紙の状態だった。見終わって、おや監督はリドリー・スコットだったのか！とか主演はアダム・ドライバーとレディー・ガガだったのか～とか。アダムさんはスター・ウォーズとかドン・キホーテとかで何度も見ているのに、全く気が付かなかった。役者さんはほんとによく化けるなあと感心しきりである。
この映画はやはりパトリツィア・レッジアーニに尽きると思う。悪女と一言では言えないくらいの悪い奴である。ファムファタールなんていう可愛げのあるものではなく、本当に心底悪魔のような人でなしだ。
悪いことはバレる。捕まって裁判で有罪になり２６年の刑を受けるが、模範囚だったため９年減刑されて１７年でしゃばに出てきた。２０１７年にはもう自由になって今も優雅な暮らしをしているという。調べれば調べるほどとんでもない女である。
そんな悪女をレディー・ガガは実にうまく演じている。歌も踊りもすごいし、演技もすごい。根っからのエンターテイナーなんだなあと思う。とはいえ、私はあまり彼女を好きではない。個性が強すぎてついていけないのである(笑)。これくらいの強烈な個性がないと、パトリツィアを演じることはできなかっただろう。適役である。脱帽しました！
