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ハウス・オブ・グッチのlaszloのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
3.8
2021年 アメリカ
監督 リドリースコット
脚本 ベッキージョンストン
   ロベルトベンティヴェーニャ
原作 サラゲイフォーデン
WOWOW録画鑑賞

父親の経営する運送会社に経理として働く女性パトリツィアレッジャーニ(レディーガガ)
グッチ家の御曹司で弁護士を目指すマウリツィオグッチ(アダムドライバー)はあるパーティーで偶然パトリツィアと出会い猛烈にアタックを掛けられる
パトリツィアの本質を見抜き猛烈に反対する父親ロドルフォグッチの言葉も聞かずに2人は結婚

勘当されてパトリツィアの運送会社で働くことに満足しているマウリツィオだったがグッチの資産が欲しいパトリツィアはロドルフォの兄アルドグッチを利用して勘当を解くことに成功

パトリツィアは複製品を厳しく取り締まるべきと強く主張するがアルドに無視される
自分の意見などまるで相手にされないことに気付いたパトリツィアはアルドの愚かな息子パオログッチを利用してアルドを脱税で懲役刑にさせて失脚に成功

何もかもが順調に進んでいたが相続した株券への署名の偽造を密告されて家宅捜索が入る
スイスの別荘に逃げたマウリツィオは昔の恋人のパオラと再会する

グッチ家の人間を追い込み過ぎたパトリツィアの強引すぎるやり方や古くからの友人に対する態度などから訣別を決意したマウリツィオはパトリツィアに子供を連れて出て行かせ事態は思わぬ方向へ
ファッションショーを成功させたマウリツィオの手腕の一方で浪費癖も強く赤字が積み重なる会社のパートナーたちから株の売却を迫られる

しかも話はそれだけでは済まない
最後の最後にパトリツィアとマウリツィオはどうなる?
事実を元にしているので知ってる方も多いと思いますが
衝撃的な結末でした

若い頃から良く目にしていたグッチの商品
その裏で創業家を巡ってこんな出来事があったことはまるで知りませんでした

金欲にまみれたたった1人の女性のおかげで完全に経営から締め出されてこの世の春を謳歌していた人生を終わらされたグッチ家の人々
事実は小説よりも奇なりとは言いますが面白かったです

せっかくレディーガガが出ていたので歌うシーンがないかと期待してましたがありませんでしたね
エンディングテーマぐらいはと思いましたがそれもありませんでした

スター誕生で俳優としての実力が評価されましたが楽曲の評価がそれ以上に高かったので今回は意地で俳優にこだわったのでしょうか

キャストも豪華でファッションや調度品も豪華絢爛
レディーガガの纏うファッションの変遷など興味のある方はそれを観ているだけで楽しめます
アルドグッチが急に日本語を話したりするシーンなども当時の日本の経済力の強さを反映していて懐かしさを感じました

物語の通奏低音はグッチ家の栄光と没落にまつわる人間関係のドロドロです
ファッションに興味がある方はもちろんそうでない方も充分に楽しめる娯楽大作です
是非ご覧になってみてください
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