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バズ・ライトイヤーのkazukiのレビュー・感想・評価

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)
3.2
バズライトイヤーは『トイストーリー』内で主人公のアンディが1995年の誕生日に買ってもらったおもちゃだ。 これはアニメが元のおもちゃだと説明されていた。 アンディはアニメのバズが好きで、そのおもちゃを誕生日に貰って大喜びしたのだった。

なので、本作『バズライトイヤー』は『トイストーリー』の世界で1995年(若くはそれより前)に公開された映画内映画, を映画化したもの..という...そもそも奇妙な映画なのだ。

95年以前に目を向ければ1977年『スターウォーズ4』の大ヒット以降、SFものは多く作られ、宇宙を舞台にしたものも多い。例えばエイリアン(1979), エイリアン2(1986),ターミネーター(1984), バックトゥザフューチャー(1985),,,などなど。※勿論 2001年宇宙の旅などそれ以前の大作の影響も伺え,この辺りは言い出したらキリがない。

バズライトイヤーは(トイストーリーの世界で)そういった流行りを受けて製作されたであろうアニメ映画であり、上に上げたような映画の影響が随所にみられる。全部入りと言って良いかも知れない。全部入り過ぎて中々に奇妙でヘンテコな物語りになっているのがまた、ジャンルをメタ的に扱う潮流が流行った90年代らしいといえばらしいのかも知れない。

⬛️内容についての感想,若干ネタバレ
個人的には色んな要素を入れ込み過ぎた事で焦点が定まらなかったなぁという印象。

バズ達は居住可能な惑星を探索中、敵対する生物がいたため逃げようとするも、バズのミスにより失敗。バズはミスへの呵責から元の惑星に戻る事に固執する。(そもそも居住可能な惑星を探す程なので元の惑星も環境破壊などが進んでいる気はするのだが..) そこに浦島効果が絡み、バズとその他の「ここで暮らす事にした」人々との対比が産まれる。100年という時を経て(バズ的には10日?)浦島バズは孫世代や、はみ出しものと強制的にタッグを組んでいく。そこで老若バディもの, エリートと落伍者バディものという要素も産まれる。また, 進んだテクノロジーを持つロボット軍団の襲来や、もう1人の自分も絡んでくる。 (ザーグバズはいつ産まれたのか問題など..細かい部分は置いておくとして) 一応これらの問題はエンディングで一気に解決を迎える訳だが、このカタルシスの無さはなんだろう。
軸としては、1人良がりで古いタイプ、それてレジェンドにもなってしまったバズが自らの過去に折り合いをつけ、一歩成長するという物語。なんだけど、、。 うーん。

ピクサーらしく小気味良く入ってくるギャグにしても、余り笑えない。。例えば蔦の生命体ギャグは何度も入るが「結局コレはなんなの? 危険なの?」というのが先に来てしまう。そしてこれについては何も解決しない...一応シールドがそうなのかな? 地中からくるんじゃないのと思うけど。どうもプロットのために都合良く存在してる感が否めない。ネコ型の補助ロボットも、R2D2やアッシュ,HalだけでなくSiriやアレクサの雰囲気もあり、その掛け合いの面白さを狙っているのは分かる。。がキャラクターとしての魅力が無さ過ぎる。可愛げも怖さもない。。ネコっぽさも無い。ディズニーのキャラデザインとは思えない。。

何にせよストレンジな映画だった事は確か。

今回は3D吹替で見たのですが、ディズニーの吹替は映画内の文字まで日本語に直してるので中々凄まじい。(全言語でこれやってんの? とか考えると凄い) まぁ日本語しかも平仮名やカタカナだとちょっとダサくない? とも思っちゃうんだけれど...。 3D前半は良いシーンが多かったですが、後半は余り3Dの意味あるっていう部分が多い(奥行きの無いシーンが多い)。 余談ですが昔みたいに前方へ飛び出てくる3Dもたまにはやって欲しい。 そしてこれは英語版もですがバズの声優変更はやはりちょっと悲しいかな。


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