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微笑みに出逢う街角のとりのレビュー・感想・評価

微笑みに出逢う街角(2002年製作の映画)
3.5
イタリアの大女優ソフィア・ローレンの100本目の作品らしいです。
しかも監督は彼女の実の息子。
地味ながらもゆっくりじっくり心に染み入ってくる、なかなか評価が難しいタイプの作品でした。

カナダの街を舞台とした、境遇も性格もまったく違う3人の女性達の人生模様。
それぞれが一見全く関係ないように見えて、実は細かいところで薄ーい接点があります。
この辺、ウトウトしてたら気付かないしストーリーには全然関係ない部分ではありますが。

そもそもジェラール・ドパルデューが目当てで観に行ったんですが、正味彼の出演時間はトータル10分程度でした。
いつ出るかとわくわくしながら待ってたら、遠目のショットで登場!
ひと目でドパルデューとわかります(笑)
チョイ役ということもあってか、けっこうサクっと軽めの演技で楽しんでる感じがしました。
作品によってたまに演技にムラが出るんですが、今回は良かったですね~。

そしてもう1人私の大好きなマルコム・マクダウェルが出ておりました。
時計じかけのオレンジで有名な彼も今ではすっかりおじいさんですが、あの鋭い眼光はいつまでも健在。
不思議なグリーンアイズには狂気が宿っていて、出演してるだけで作品にグッと深みが加わります。
しかも時計じかけ~ファンにとって思わずニヤリなエピソードも!

主に女性客をターゲットとした作品なので圧倒的に女性が多かったですが、往年のソフィア・ローレンファンと見られるおじさま方もチラホラ。
このおじさま方は結構な確率でイビキをかいておりましたが…。
あと若めの男性も女性の生き様を知る参考にしてみると面白いかもしれません。

日比谷シャンテ・シネ(現在はTOHOシネマズシャンテ)にて鑑賞しましたが、ソフィア・ローレンのパネルを展示してました。
匂いたつような美しさのローレンの歴史から現在にいたるまでの写真が堪能できました。
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