さしずめ日本版の「美女と野獣」でした。
ヒロインの名前も同じベルだし✨
AdoさんやAimerさんなど、昨今ディーバが多いこの世の中で、デジタル世界に第二の生活を見出す現代社会の姿をこの作品は歌が持つメッセージ性・芸術性と共に、誰もが自分の姿を隠す事が出来る匿名性と言うネット文化を交えて描き出しています。
また、作品のテーマと言う所では自分は以下の2つが思い浮かびました。
「誰かのために生きる事」x「本当の自分の姿でいる事」
どちらも、匿名性が主流となってきた昨今では忘れられつつある観点であり、もしかしたら細田監督はそんな今の時代への警鐘としてこの作品を作ったのではないでしょうか。
特に印象に残っているのは、ベルが終盤50億はいるであろうアバターの前で自分の真の姿を晒して歌う所。
周りはアバターと言う姿ですが、ベルは自ら望んで、そして自分のためではなく大事な人を守るためにベルと言う仮面を捨てました。
50億の偽りの中に佇む、たった一人の真実。
鈴は自らに自信が持てないでいましたが、あの時の佇まいは誰よりも尊い存在でした。