ひろ

竜とそばかすの姫のひろのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.7
金曜ロードショーで見ました!
賛否聞いていて、特に否定的な意見が多かったのですが、結論僕は好きでした!

・「美女と野獣」オマージュの域超えてない?
・asの完成度人によって違すぎない?
とか色々ツッコミどころはありますが、笑

テーマは
「アンベール」「優しさ=強さ」だと思いました。

ーーー

すずは「お母さんがなんで自分を残して、見ず知らずの子のために死んでしまったのか」それを理解できず、その心の苦しさから自分を曝け出す事ができなかったけど

Uに出会って自分を表現することができた。


ネットもそうだけど、自分を上手く表現できるって言う良い側面がある反面、
asに限らずベールを被っていると、気が大きくなり、尊大な行動をとるようになってしまう人も中にはいる。

それは
・クラスの裏チャットグループ
・ネットの書き込み
・正義をかぶった自警団ジャスティス
・人を思い通りにしようとするジャスティン
・2人の息子を思い通りにしようとする父親
などに現れているんだと思った。


ネット上だけじゃなく、リアルでも「良い父親」のベールを被っていた、けい君の父親は2人の息子を抑圧し、思い通りにしようとしてた。


けい君とトモ君を助けるためベルがアンベールされ、すずになって歌った時、
すずはこれまで築いたベルを殺さなければならないことを覚悟したし、


この時、すずは初めて、母が身を投げ打って知らない子を助けたのかを理解できたんだと思います。


アンベールしたありのままのすずを世界の人々は涙を流して受け入れた。
つまり表現のためにベールっていらないんですよね。


バスに乗ってけい君・トモ君を助けようとするすずに、
母と同じ、誰かを守る優しさを後押しする、すずの父親に涙が出る。


前に読んだ「バガボンド」では
宮本武蔵が「強さ=優しさ」だと気づいていく過程が描かれてるけど


助けに向かったすずは優しく強い。
ベールをかぶった人間はその強さに勝つことができないんですよね。

だからけい君とトモ君の父親はすずを打ちのめす事ができなかった。


ベールをかぶらず、ありのままで、誰に対しても優しくいることが大事だと伝えてくれる良い作品なんじゃないかなーと思いました。

細かいツッコミたくさんあるけど!笑
ひろ

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