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竜とそばかすの姫のnaokkoのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.5
気になってはいたけど賛否両論あり食指が伸びなかったんだけど、地上波でやってたので鑑賞。
私すごい捻くれてるから、物語の本筋とは関係ないところが気になってしょうがなかった🥹

まず良かったところから

1️⃣田舎の自然の描写、もどかしい青春のひとこま。こんなにも郷愁をかき立てるとはさすが。
仮想現実Uの空間表現。最初のライブは目が釘付けになるし、主人公すずの暮らす田舎との対比も、非現実空間としての魅力が増す。

2️⃣あと、すず/ベルの声を担当した中村佳穂さんの歌声の素晴らしさも忘れてはいけない。リズムとか歌詞のメロディへの埋め込み方が独特な歌を見事に乗りこなしていて、この歌声ありきの映画だなぁと。耳元で囁くようなところからハイトーンまで、お見事しか言いようがありません。


ここからはうーんと感じた部分。

1️⃣仮想空間Uに集う人達が気味悪い。
エセ正義厨のジャスティスたちも、竜を叩きまくってアンベールさせようとする有象無象も、ベルにこぞって心酔する人たちも。私の嫌いなSNSの感じが全部詰まってて、イライラしたわぁ😅
ただ、これは監督の思惑にまんまと乗せられてるとも言えるかな?

2️⃣ベルが竜に最初から「あなたは誰?」とAsの裏の個人にやたらと執着している点。
え、なになに?すず怖くない?だって、自分も匿名で個人を隠しているからこそその場に居場所を見つけているのに、気になった相手の個人は気になっちゃうんだぁって😅これは最後の展開ありきでの流れだったのかと、最後に思った。

3️⃣最後の展開やっつけすぎませんか笑




話の本筋とは違うけど映画中ずっと気になっていたことなんだけど、この仮想空間Uってすごく残酷だなと思って。
内面をうつして自動生成されるAsだけど、明らかに恵まれた容姿のベルと、その他はなんかよくわかんない動物だったり魚だったりで差が激しすぎる。ベルのように秘められた才能を開花させる一握りの人以外は完全にモブ。
人生をやり直すって謳っているけど、現実世界に何か逃げたいことがあって、仮想空間でもモブだったら私なら絶望するよね。しかも複数アカウント持ったりできないんでしょ?でも明らかに自分はモブ側の人間だって分かってるからイライラしちゃうんだろうなぁ。
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