結局カレー

竜とそばかすの姫の結局カレーのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.5
冒頭から「何々進化版サマーウォーズ!?」と思っていたらどうやら舞台はメタバース世界。匿名性を盾に本来の自分を表現する、というのは今のトレンドともリンクしてておもしろいと思った。鯨の演出やら高校生の恋模様など過去の細田作品の片鱗をちょいちょい垣間見る。

でもストーリーが全体的に繋がってなくて感情移入ができなかった。歌えなくなった過去があるのに自分の姿を変えれば歌い出せるのがなぜか。人前に立つトラウマがあるならまだわかるけど、、、潜在能力を引き出された建て付けであればリアルスズは歌ってるんだろうか。肝心の所が描かれていない。
それにスズがなぜあそこまで竜に関心を寄せ助けようとするかも不思議。物語が進めば次第に理解できるけどあのファーストコンタクトでそこまでいける!?っていう。美女と野獣っぽ〜ってみてたら主人公ベルなの思い出してなるほど!?とちょっとアガった。笑

後半も50億人から竜の本当の姿を見つけ出すことが主軸なのに、易々と描かれてて強引すぎ。とりあえずヒロちゃん優秀すぎて彼女の将来は明るいわ。結局竜は救えたのか?最後にスズは清々しい顔してるけど、彼らの生活が解決された様子はないし言わば気休めでしかなくて問題の根深さを感じる。映像美と音楽劇、とわりきるにしてもストーリーにひっかかりがありすぎた。

アニメーションと声優人、あと駅のシーンの間はすごく良かった!細田作品は別の脚本家でみたい、、、