このレビューはネタバレを含みます
『一秒先の彼』を観てすごく面白かったのでオリジナルの方を鑑賞。
オリジナル版すごく良かった!
比べちゃいけないんだけど自分はこっちの方がドンドン&ジワジワと好きになってきています。
クドカンのアイデア?である世界が止まった理由はそれなりに面白く納得できたんだけど、こっちの「世界の全てが分かったと思うな」という台詞ひとつで語ってしまう方がグッときたというか、自分の感覚には合いました。
デジタルとか効率性では語れない詩というかこれぞ映画、物語ならでは…みたいな。
そういう部分ではヤモリのおじいちゃんとかのシーンとかも、自分は上手く説明できないけれど、この監督の、人の優しさとか美徳とか生きる意味とかを、すご〜くやんわりと面白おかしく作ったのかなぁ〜と。
この映画の根底に潜むテーマというか血というか。
そう思うと日本版リメイクの方はその一番大切な部分が抜けちゃったような気もするが、だからといって嫌いになったわけでもなく、アレはアレで楽しい作品だと思う。
こっちの男性のウケの方がめちゃくちゃストーカーっぽい気持ち悪さが増してたりもするんだけど、そういう部分でも作風の濃さみたいなモンだろうか。
それでも動かない彼女の傍に一晩もいて、悩んだ挙げ句最後におでこにキスをするシーンの彼の誠実さに落涙。
前半のどこにでもいそうな、フツーの女性から後半可愛くなり始めるのは彼の視線なんだろうな。
ラストに彼女が号泣してしまうのは、ちょっと泣きすぎのような気もするが…
エンドロールの最後の最後の二人のスナップでとどめをくらいました。
素敵!