shunsukeh

1秒先の彼女のshunsukehのネタバレレビュー・内容・結末

1秒先の彼女(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

DJモザイクがこう言っていた。「人生とは沢山の記憶のパズル。恋が記憶を創造するんだ。お互い、相手の記憶に刻まれていたら最高だね。でも君の大切な記憶は相手にとって無意味かも。それが人生だね。」
ウー・グアタイは止まったヤン・シャオチーに語りかけ海に連れ出しポーズをとらせて写真を撮り、その記憶を自分の心に刻んでいった。シャオチーにはその記憶は一切残らないのにだ。つまり、グアタイはDJが「それが人生」という「それ」を肯定し、シャオチーには無意味だとしても、この先のグアタイの人生の支えとなるはずのシャオチーの記憶を自分に残すこと欲した。そして、そのように自分の記憶を大切なものとして心に刻んでいるグアタイを知り、シャオチーはグアタイを愛おしく想い、そして、グアタイのその記憶は自分にとっても大切なものになったのだ。
この映画の前提になる、時間を急いで過ごすと、いつかその帳尻あわせのタイミングがやってくるというのは、ファンタジーとしてとても魅力的な設定で腹落ちした。
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