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狂猿のTAMUのレビュー・感想・評価

狂猿(2021年製作の映画)
3.6
とりあえずシネマート心斎橋再開おめでとうございまーす♪
未だにシネマート六本木が無くなったあの日を引きずっているため、シネマートの火を消してはなるものかと足を運んだ心斎橋。

大阪は、休日は休業の映画館も多いのだが、なぜかビッグステップは全館営業してるし、シネマートもやっている。

それはそれとして、何を見るか。『生きて帰るまでがデスマッチ』のコピーに惹かれ本作を選択。

実は私、本ドキュメンタリーの主人公となる葛西純さんを今日の今日まで存じ上げず。。
大仁田厚引退と共に熱が覚めてしまったのだが、今のデスマッチが何たるか向学のための鑑賞。

家族思いで、長津田の賃貸マンションに住み、凶器は手作り、それでいてケタ外れのデスマッチを行う現代のデスマッチのカリスマ、葛西純のルーツを辿り今を見つめるドキュメント。葛西純の魅力が詰まったファンムービーにもなってる。

かつての大仁田厚のデスマッチを遥かに凌ぐスピードとテクニック、インタビューでどなたかが言っていた通り、ある種芸術に近いセンス。

身体中の無数の傷が歴戦の記録を物語り、人間を超えたビースト、野獣の色気が漂う。

その一方、小さい会場、コロナで客入りすら半分に制限される現状。身入りは少ないのに命懸け。とても割りに合う商売とは思えない。。

後半の試合は見てられないシーンが続出。大仁田の試合で当たったタイミングと爆破のタイミングズレたとか半笑いだったあの頃と違って、全編がハードコア。お陰でショック大きすぎでトラウマ映画認定なのだが、葛西純の名前、そして奴の背中は決して忘れることはなさそうだ。

そうそう、オールドファンの私としては松永が「ポーゴさんや金村くん」て名前を出して、大仁田の名前は上げないんだな、と無性に気になったw
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