コロナ自主規制中で映画館に観に行けなかった作品
流れるバイクの上からベトナムの日常が垣間見られる、極めて内省的なロードムービー
ペパーミントグリーンのアパートメントが印象的でした
30年振りの帰郷は懐かしさと自分の帰属する英国との違いに困惑しながらも、アイデンティティを再確認するかのようにサイゴンとハノイを行き来する主人公キット
アメリカ軍人を親に持つ、現地で出会った彼の仕事についての何気ない会話や、携帯ショップを経営する従兄弟との距離感から、発展途上の故郷ベトナムへの微妙な感情が垣間見られます
ネットで知り合った相手や移動先での行きずりの関係など、変に誇張されていないリアルな30代シングルゲイの生活を描いているのも好感が持てました
「命をかけて逃げ出した親を、君は連れ戻した」
従兄弟から言われた一言を聞いて、キットは遺灰をこの地にまくのでしょうか?