ボート難民としてイギリスで生活してきた男が30年ぶりに故郷ベトナムに戻ってくる話。
苛烈な戦争から抜け出すために故郷を捨てた辛い記憶と幼少期の僅かな思い出とは打って変わって経済成長を成し遂げたベトナムの景色は全く違うように見える。主人公がルーツを探す話かと思いきや、結構宙ぶらりんのまま物語が終わってしまうのでそこまで好きな作品ではないけど、国家の歴史が生んだ重い罪や責任感を後に産まれてくる子どもたちが背負わなければいけないというの是非について考えさせられた。若い世代のアメリカ出身やフランス出身の人たちがベトナムに行くだけでも少し負い目が生まれてしまうのは目の前の個人ではなく、出身地を見ているようで悲しい
