とらキチ

コマンドー ディレクターズ・カット版のとらキチのレビュー・感想・評価

5.0
ディレクターズ・カットと言っても、劇場公開版より、ほんの90秒長いだけらしい。しかも現在CS等でOAされているのはおそらくこちらのバージョン。
基本的にレイティング検閲で削除された残酷カットを元に戻した“アンレイテッド”バージョンの為、作品の印象は全然変わらない。でも一個だけ追加されたカットで重要だなぁと思ったところがあって、それは下っ端サリーを“放してあげた”後、メイトリックスの妻の話や、彼の身の上のエピソードを話すところ。妻は娘を産んで亡くなったことや、“特別任務”で幼い娘を置いて海外を転々としていたことをシンディに話す。当時の情勢を考えると非合法な、結構エグい任務に就いていただろう事が読み取れます。そこは深いな、と。
シュワちゃんは「ターミネーター」ではお芝居のスキル的な問題で悪役を演じたが、次作、現代劇で屈強で勧善懲悪のヒーローを初めて演じる事になって当時いろいろ全力で頑張ったんだなぁと思わされる部分が多々あった。オープニングのアリッサ・ミラノと戯れるところとかの、あの表情のぎこちなさとか、今見るとねぇ(苦笑)。それに「ターミネーター」を意識したのか「I'll be Back!」って言っていたり、飛行機の貨物室で犬に吠えられたりしてたのには、ニヤリとさせられた。そんなところが一々面白い。
今作は劇伴も良い。リズム感抜群の力強いサウンドは何度聴いても燃えてくる!
そして、やっぱり最高なのは、完全武装シーン!島に上陸したメイトリックスが次々と武器を装着し、この時も燃えるスコアがシーンを盛り上げ、もう堪らない!
定期的に何度でも観たい!そんな作品。
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