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アウシュヴィッツ・レポートのnyakoのレビュー・感想・評価

3.3
ナチスがアウシュヴィッツで何をしていたのかは周知の事実。
しかし、この収容所から脱走した二人がそのレポートを赤十字に訴えた当初は、ナチスの隠蔽工作によってその真実は知られていなくて…すんなり信じてもらえないやりとりがこの映画では描かれており、驚かされてしまう。

前半は証拠を持って脱走を図る二人がずーっと敷地の木材の下に隠れてて、その間同じ9班の仲間たちは罰としてナチスの蛮行にさらされる描写が続くんだけど…これが人間への扱いを超えてもう凄まじく、強烈な映像。
二人の運んだレポートにはこのアウシュヴィッツ施設でガス室送りなどで死亡した人数が記されていた。

エンドロールに流れるスピーチは、移民排斥やジェンダー差別など、様々な迫害について。今も形を変えて続く苦しみを語る。
そのユダヤ人迫害だけではないアプローチには意外性があった。
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