おこのみやき

スペンサー ダイアナの決意のおこのみやきのレビュー・感想・評価

4.3
寒さ、嘔吐、不自由、パールのネックレス、夫・・・
不快なものに囲まれながらも自尊心と子どもたちへの愛情は守ったダイアナ。

限界に到達した彼女をじっくり描き、ラストは爽快。アン・ブーリンの登場も新鮮で、ダイアナにとっては恐怖の対象でもあり仲間でもある。

デジタルではなく、フィルム撮影を選んだことによってイングランドの少々陰湿な空気感、湿度が表現されていた。
構図や色、CHANEL協力の衣装もダイアナを美しく見せるために細心の注意が払われ、鑑賞者とダイアナ、ダイアナとその他の登場人物の間の距離が明確に分かれている。

最後のAll I Need Is a Miracleが最高。