MikuOshika

ホロコーストの罪人のMikuOshikaのレビュー・感想・評価

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)
3.6
2012年発表された機密レベルの黒歴史
大虐殺を行ったのはもちろんナチス
とはいえ、ナチス親衛隊をサポートしノルウェー系ユダヤ人をアウシュビッツへ向かう船“ドナウ号”へ強制移送させたのは
ナチスに逆らえなかった同じ血をもつノルウェー人だった。

第一次世界大戦後の恐慌、失業者の続出、不安がドイツを陥れた先に
首相となったヒトラーの“これらの問題はユダヤ人が原因”と考え、ユダヤ人であるという理由だけで、ユダヤ人を大虐殺。
ヒトラーは幼少期から親の教えかなにかで「反ユダヤ人思考」を擦り込まれ
憎しみをずっと持っていたらしい
たった「ユダヤ人」という事だけで
600万人ものユダヤ人が毒ガスで殺害。

そしてこの作品で恐怖を覚えるのは
この収容所で過酷な労働や理不尽な暴力をする軍人はドイツ人ではなく
同じ地を踏んでいたナチスに志願したノルウェー人だという事実。
昨日までお隣さんだった人でさえも
手のひらを返し加担していく始末。

自国の罪をヘイトありきで制作したノルウェーの勇気もまたすごい。
MikuOshika

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