カレス

パーマーのカレスのレビュー・感想・評価

パーマー(2021年製作の映画)
3.7
IMDb 7.2
吹替/字幕
ドラマ

こういうのは叙事的描写と言うのかな。1球投げるのに15分かかる「巨人の星」的な悔恨とか恨み辛みの独白は全くないし、ストーリーの展開は早いし分かりやすい。
プリンセスの仮装をしたいサムに対するパーマーやマギーの態度が、悩みもせずにフラットなのもスッキリしている。まあサムが思春期を迎える頃にははっきりするだろう。
サムの問題は一応の決着を見せるが、遺産相続の負の側面はどうなるのだろう。

エディー・パーマー(主人公)
ヴィヴィアン・パーマー(祖母)
サム・バーデッド(隣の少年)
シェリー・バーデッド(サムの母)
マギー・ヘイズ(先生)
コールズ(幼なじみ、警官)


以下ネタバレ





祖母の家を売却するのはパーマーの義務だと思うが、たった5,000ドルでは手間賃にもならない。今の日本でよく聞く実家の空き家問題、寄付してしまうのだから二束三文で処分しちゃえばいいけど、祖母の私物の整理だって仕事して子育てしてれば、けっこう大変だ。
共稼ぎでもなくパーマーの収入で、住む家を借り、子どもを学校に通わせることができるだろうか。親の通勤先と子の通学先が同じなので時間的には楽かも知れないが、「クレイマー、クレイマー」のダスティン・ホフマンの苦労は一体なんだったのか?
マギー・ヘイズ先生とパーマーが恋人関係だとは全くはっきりしないが期待してしまう。マギーとパーマーが結婚してサムが養子になって3人でマギーの家に住む、という絵は描けるが、そんな安直なエンディングは(想像した私が)ちょっと恥ずかしい。

さらに苦言を呈するが、サムの家庭環境の問題は母親の薬物依存症だ。薬にしろ酒にしろ周りが騒ぐくらいの依存だと本人(依存症患者)だけでの問題解決は困難だと思う。個人の意志では何ともならないのは、超エリートプロアスリートが身をもって示している。この映画ではその問題提起をしているか。解決の何らかのヒントを示しているか。

まあ問題(愚痴)ばかりでスマソ悩ましいが、エディー・パーマーは健康だしアメフトで心身鍛えたし、刑務所でも学んできたから、

㊗️彼ならできるでしょう!㊗️
カレス

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