スポック

リトル・シングスのスポックのレビュー・感想・評価

リトル・シングス(2021年製作の映画)
3.5
ミスは許され無いと原理原則をいくら振りかざしても、生きていく上で誰しも失敗は付きものである。取り返しのつかない重大な失敗を熟練のプロフェッショナルで善良な人物といえども時には起こしてしまう。

医者や操縦士や警察官の失敗は『些細なことで』取り返しのつかない結果に繋がることがある。
プロとして素晴らしい実績と経験がいくらあっても、その失敗の結果が重大な結幕を迎えた時に、法を破ってでも今まで特出して真っ当に真摯に仕事に向き合ってきた信頼できる仲間を助ける事は決して批判され明るみにして裁かれるべき事では無いのかもしれない。

原理原則やコンプライアンスよりも優先されるべき実利がある局面もあるはずである。
コンプライアンスを頑なに杓子定規に優先し過ぎて、生きにくく正義が守れない局面が感じられる昨今の日本を思いやられる気がした作品だった。