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劇場版 殺意の道程のCANACOのレビュー・感想・評価

劇場版 殺意の道程(2021年製作の映画)
3.9
「みちのり」と読むようです。
(しばらく「どうてい」だと思っていた)

バカリズムさん脚本&井浦新(ARATA)さんとのW主演作品。「殺人の完全犯罪やるのって、けっこう手間かかるし面倒くさい」という当たり前の事実に気付かせてくれるコメディで、日常生活の合間に、殺人計画を立てて実行することのシュールさを浮き立たせています。

ですが、「こんな感じね」と“ゆるく笑える作品枠”で見てたら、最終回が予想外。急に本気見せてくる感じが堪らなく、久しぶりに「面白いじゃん!」と興奮できる作品と出合えました。


半沢直樹の父のように悲愴な死を遂げた父親の仇を討つために、従弟と完全犯罪を実行しようとする息子の物語です。

WOWOWプライムで7回に分けて放送されたドラマで、バカリズムさんのネタ特有の間とか、違和感や気まずさから引き出す笑いが苦手でなければ笑えると思います。
(正確にいうと劇場版は未見です)

加えて好きなのが、バカリズムさんがネタでやってる、小物感あふれる小市民な役を男前のARATAさんにやらせているところ。大御所の鶴見辰吾さんにも相当クズな役をやらせている。主演のARATAさんに対してはホントやりたい放題で、最高。期待を上回る演技で堪らなかったです。

殺人って大変。小説や映画のようにお洒落にできるわけないですよね。昔、風間杜夫さんが演じた古畑任三郎の『間違われた男』を思い出しました。あれも大好きでした。
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1話に出てくる“重ちゃん”が河相我聞さんだと気付かず、早速見直しました。
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