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セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記のtoshiのレビュー・感想・評価

4.8
スーパー戦隊45作目、ライダー50周年を記念して現在放送中の機界戦隊ゼンカイジャーと仮面ライダーセイバーのクロスオーバー作品の今作。

仮面ライダーセイバー変身者である飛羽真の「物語の神はその物語を書く作者」というセリフが今作のキモ。とはいえ今作自体の内容はそれ程でもないのですし、バトルシーンに至っては戦隊もライダーも歴代レジェンドが出てくるので、これまで通りごちゃごちゃ感が否めません。そして斬新さもありません。
でも戦隊とライダーの記念の年の作品、そしてテーマはしっかりあるので観入る事が出来ます。また戦隊、ライダーを見守り続けた身としては個人的に楽しめる個所は結構ありました。例えば戦隊とライダーがある物語にランダムに入り乱れてしまう中で、飛羽真とジュランが行く物語の世界ではキラメイブルー変身者時雨とシンケングリーン千明の存在が・・・。千明は久しぶりにスクリーンで観たのでテンション上がります。また現在ゼンカイジャーでジュランのスーツアクターを担当しているのが竹内康博さん。因みに竹内さんは現在52歳。正にスーツアクター界のレジェンドです。竹内さんは過去にシンケングリーンとキラメイブルーのスーツアクターも担当。スクリーン観ていてアツいものがこみ上げます。
また非公認たち登場もニヤリ。しかもエンドロールでスーツアクターにちゃっかり和田三四郎さんのお名前が・・・。
戦隊やライダー見守り続けているとこういったところも楽しめるというワケです。
お子様達よりも私みたいなオジサン達の為に作られた?と思うところもありますが、斜め前に座っていた男の子は過去作の戦隊やライダー、変身者が登場する度にママに報告。またバトルシーンになると前のめり。「この子はこの子なりに楽しんでるんだな」とお子様達も何とかついて行けそうな気もします。それにしても男の子、知ってるキャラ出てくる度ママ報告が抱きしめたくなる程可愛かったです。でもさすがに千明が出てきた時は無反応でしたw 仕方ない、シンケンジャーの時はまだ生まれてないもんね。

復唱しますが「物語の神はその物語を書く作者」・・・、この言葉が今作の全てです。だから個人的には新鮮味のない内容とかマンネリ化したバトルシーンよりも戦隊45作、ライダー50周年という事がどれだけ凄くて素晴らしい事なのかを感じられたことが鑑賞の収穫ともいえると思いました。
ラスボスであるアスモデウスが戦隊やライダー達にとんでもない言葉を投げますが、でもその言葉は戦隊、ライダー達のレジェンド中のレジェンドである彼の言葉により救われます。その言葉はずっと観続けた戦隊、ライダー達だけではなくある人へも感謝の気持ちでもいっぱいになり目頭アツくなりました。
また、今作には謎の少年役で鈴木福くんがご出演。小さい頃仮面ライダーになりたいとか仮面ライダーが大好きと言っていた福くんがキラキラしていました。そして現在放送中の戦隊、ライダー出演者よりも長い経歴を持つ福くんだからこそこなせた役なんだと思いました。

冒頭で飛羽真がエンドロール後も席立たないで的な事を言いますのでこれからご鑑賞される方はエンドロール後もお楽しみください。


【余談】
夏の特撮は恒例となった秋から始まる新ライダーのお披露目会でもあります。某巨大掲示板では既に新ライダーが何かは多く語られていますが、新作ライダーはその名も仮面ライダーリバイス。恐竜モチーフとか一人で二人のライダーとか掲示板には書かれていましたが今作を観て納得。って、リバイスってMCUのアレ?って思いました。何か最後の方に合ったライダー50周年の映像もMCUのオープニングに似ていたし意識しているのかなと・・・。
50周年なのでやっぱり過去ライダー出てくるのかなと思ったのですが、「なるほど今度はそんな感じなのね?」というヒントな映像も。


飛羽真の言う事を聞いてエンドロール後も着席していましょう。とんでもないプレゼントが待っています!
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