ケチャこKechaco

アフリカン・カンフー・ナチスのケチャこKechacoのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

一週間以上前に見たのを思い出しながらレビュー。
まず冒頭のトンデモな回想の時点で面白いし、そこから現代に舞台が移って東條人物たちのセリフがなぜか関西弁なのに(吹き替えでも字幕でもそうだっだ)二重に笑わされる。
トンチキなだけの映画と思いきや黒人俳優さんたちのカンフーアクションがやたらキレッキレなのが見所で、それまでバカにしながら観ていた私も格闘シーンは食い入るように観てた。
裏話によると彼らは特別な訓練を積んだわけではなく、過去カンフー映画を見よう見まねで真似たらしく、そのポテンシャルがすごいってなる。
でも黒人さんの顔を白塗りにする不謹慎さだったり、最後はカンフーを投げ捨てて銃撃戦になったり、あとヒトラーが死んだ時のやたらシュールな爆発CGとか、全体的にわりとバカバカしいノリの映画。大会の最中アドンコ(現地のお酒)の広告がしょっちゅう映り込んでるのもふふってなった。

おバカな要素を抜くと大まかなあらすじはわりとまっとうで、道場を襲撃され、恋人を奪われた主人公アデーが修行し、宿敵ヒトラーの主催する大会に出て復讐のため優勝を目指す……って感じ。キレのあるアクションも含めカンフー映画として基本的な骨子は抑えてるからバカバカしい要素も安心して笑えるのかな(でも顔に白塗りは不謹慎だと思う)

天下一武道会(原文ママ)決勝の野外ロケで、ロケ地に住んでると思しきエキストラさんが観客をやってるんだけど、対戦中にどちらかの技がキマるとちびっこたちがキャッキャするのが演技じゃなくて素っぽくて、映画の中で個人的にここが一番ツボに入った部分。
あとヒトラーが死んだ後しれっと生き残って改心してる東條とか。
監督が酔っ払った勢いからタイトル考えて撮影した映画だけど、色々奇跡が重なってできた映画だと思う。
インタビューとか制作の裏話を読むと更に楽しめる映画。
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