パルパティーン

カラーパープルのパルパティーンのレビュー・感想・評価

カラーパープル(2023年製作の映画)
4.5
公開日初日のレイトショーで鑑賞。ミュージカルでゴールデングローブ賞にノミネートされた映画ということで気になってみてきた。この映画見て正解だった。差別・抑圧・奴隷など見ててしんどくて重い部分もあるが、それを超える歌である。

前半のクソ具合がもうやばすぎて言語化があまりできない。暴力当たり前で色の差別や女性差別。あれぐらいの強い女性が対照的に出てきてほんと光っているように見える。しかし「色」には抗えない。その色で生まれてきたのになぜこのような差別を受けないといけないのか。当時の白人のクソっぷりが窺える。

後半に向かっていくうちにどんどん我慢していたものが爆発する。新しい世界を知ることで人生の幅が広がるし自分の道が開けるように感じる。歌も踏まえて力強く前へ進んでいく主人公の進化に涙が止まらなかった。生きているからこそ今がある。生きているだけで何かが起きる。そういったメッセージ性があるのかなと感じた。

最後のシーンでもうボロ泣き。許し・再会この2つで込み上げてきた。あれだけ最低なことされたのに無下にしなかったセリーの優しさ。もう人間として人格者であると思う。

この作品はぜひ映画館で見てほしいし賞にノミネートされた理由がわかる。

2024年16本目