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カラーパープルのmomのレビュー・感想・評価

カラーパープル(2023年製作の映画)
4.0
最初『カラーパープル』をミュージカル化すると聞いたとき、何をすんねん!って思った。
昔1985年のオリジナル版を観たときは、もの凄い衝撃と感動で数日間余韻に浸っていたことを思い出す。
なので不安の方が大きかったが、微かな期待を胸に劇場へ足を運んだ。
原作、またはスピルバーグ版のファンだろうか、かなり年配の方も多くいらっしゃった。

黒人の文化が生み出したゴスペルから、ポップ、ジャズなど、シーンに合わせた力強い歌と踊りで感情を表現する。
ミュージカルシーンを入れることによって観やすくはなっているがやはりその分、人物像が希薄になってしまうのは否めない。
しかしそこはオリジナル版の記憶で補完したため、当時の感動と相まって脳内で上手く融合された。

初見での感動は特別で、一度しか体験できないものだけど、リメイクという形でもう一度『カラーパープル』を初鑑賞させてもらえたことを嬉しく思う。

ウーピーが演じたセリーの、口元を隠しながら恥ずかしそうに笑うあの仕草が忘れられない。
今回は助産師役で出演していたのも感慨深い。

セリー、あなたは美しい。
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