同名小説を基にした、1985年のS.スピルバーグ監督版は、オスカー10部門ノミネートも無冠に終わった名作。それから、ブロードウェイでの舞台化を経て、新たにミュージカル映画としてリメイクされたのが本作。しかもスピルバーグ等当時の関係者がプロデュース参加している。
主人公セリーの過酷な運命。父親や夫に虐待され、妹と2人の子供とは引き離される。物語の前半部の彼女は、ホントに受身で男達に良いように扱われている。そんな彼女を救ったのは、逞しい女性達、シュグ、ソフィア、そして妹のネティ。セリーに起きる出来事は、余りにも理不尽で残酷。もし、本作がミュージカルでなく素晴らしいナンバーが随所に織り込まれなかったら、ちょっと辛すぎたかも。
後半、人間として、女性としての尊厳を取り戻していくセリー。そして大団円のラストシーンは、感動的で美しい。
実は、スピルバーグ版を未だ見れていない。スピルバーグは大好きな監督なのだけど、オリジナル版のあまりにもシリアスな内容に、ちょっと引いている部分があって。必ず見なきゃと思う。オリジナル版で主人公を演じたウーピー・ゴールドバーグが、冒頭のあるシーンでカメオ出演。DNAは受け継がれている。
