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漁港の肉子ちゃんのtoshiのレビュー・感想・評価

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)
4.2
笑って泣いて、牛のミスジとフレンチトーストが食べたくなる作品でした。

西加奈子さんの原作は何時か読みたいと思っていたのですが読む前に映画公開。内容はあらすじ程度しか知らなかったので小説よりも先に観ちゃえと本日鑑賞。今作も良かったです。

肉子ちゃんが情に暑くて男に騙されやすく、疲れてたどり着いた北の街の漁港に住み着き・・・、って、一緒に居る小学生のキクコは娘だったんですね。全然似てない。そして肉子ちゃんの体重67.4キロ。100キロくらいあると思ってました。
肉子ちゃんが惚れやすいのもあってずっと不幸だったのかもしれないけど、それよりも何より人に凄く優しいんだなと思いました。何かそう思うとその優しさに泣けてきました。また娘のキクコも肉子ちゃんの風貌に世間の目を恥ずかしく思うも肉子ちゃんの事は決して嫌いではないし、二人の生活に不満はなさそうです。肉子ちゃんの務め先の焼き肉店主サッサンはじめ周りの人達も優しい。キクコの運動会のシーンは何か沁みました。

凄い波の感動が押し寄せる事は無いのですが、サッサンのある言葉や肉子ちゃんとキクコの関係が分かるシーンはやっぱり涙。
またクスっと笑う小ネタみたいなシーンが散りばめられています。
そして私が一番涙したのはEDの一コマ。女性の後姿であるものを手に持ち泣いています。その一コマを観た時涙腺崩壊。
作中あるシーンにあるものが出てくるのですが、それは大きいものと小さいもの。ED一コマで女性が持っているのは小さいものでした。ネタバレになるので詳細は書けませんが、この一コマは個人的に完全なツボでした。

肉子ちゃん役の大竹しのぶさんもよかったですが、キクコを演じたCocomiさんが声優初チャレンジの割にはかなり良かったと感じました。
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