セサミオイル

地獄の花園のセサミオイルのレビュー・感想・評価

地獄の花園(2021年製作の映画)
3.5
予告編の菜々緒さんが格好良かったので最初はそれ目当てでした。
あとは沢山ヤンキー漫画あるあるが見れるだろうと。
その望みは叶いまくりです。映像の質感とコーンロウとマリリンマンソンみたいなメイクがビシッと決まって菜々緒さんはどのシーンもすごいかっこ良かった。立ち姿もめちゃ良いし、漫画愛に溢れたオマージュも盛りだくさんでした。

菜々緒さんカッコいいなと見惚れてたら広瀬アリスが出てくるんですよ。これまたカッコいいんですよ。ヤンキー漫画の主人公でこんな感じの奴いるよねぇ〜って感じが良く出てて、うわぁー巧いなーと思ってたら小池栄子ちゃん出てきて更に格好良さを上塗りしてくるんです。
三段構え。
森三中のみゆみゆのビジュアルもすごく良かった。この登場人物自体も「あるある」で多分熱血硬派くにおくんのみすずなんだろうなと。
ストーリーはひと捻りふた捻りあってオチまでついてアイデアをきちんと仕留めてあって凄いなという感じ。
それらしい音楽も「あるある」でとても出来が良かった。
音と映像の迫力、沢山のクスクス笑い、女優の魅力が一緒くたに楽しめます。
ここ、笑うとこ!みたいなあざとい部分もありそこはただただ寒かったです。
ナレーション説明に逃げてる部分もあり、映像に語らせて欲しかった。
あとしっかりとしたアクション監督を入れてあれば映画としての楽しみが増したかなと。

原作マンガの実写化とかジャニタレ起用とか、胸キュン売れてるからウチでもやりました。みたいに最初から保険をかけてリスクを軽減する邦画が多くある中、地獄の花園は自立した物語であって、リスキーな試みだと思います。
更に言うと犯罪級につまらない邦画も少なくない中でコメディー・エンターテイメントとしてしっかりと成立させた事も素晴らしい。
なにかクリエイティブの良心と誠意みたいなものまで感じました。

正当な評価を受けて売れて欲しいなと思います!