ふみ

GET OVER -JAM Project THE MOVIE-のふみのネタバレレビュー・内容・結末

GET OVER -JAM Project THE MOVIE-(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

JAMのドキュメンタリー映画、やっと観てきた。
映画タイトルが出るまでに既に泣いてて、そのあとも頻繁に泣いてた。
観終わったら胸がいっぱいになり。。
いろんなことを考えた映画でした。

高校生のときにJAMの存在を知って、しかし自分はハマるとなかなか抜け出せない性格だから「ライブは受験が終わったら」と思って、実際に追いかけ始めたのは2010年から。
あれ以来予想通り、ライブ行きまくりの人生になった。
JAMは2000年結成だから、自分が知ってるのはちょうど半分だけど、まるで自分の人生も振り返るような感覚になった。

映画で泣いた箇所たくさんあったけど、いろんな理由があった。
タイトルが出るまでのSKILLのライブシーンは、「あー、この頃はまだ知らなかったなぁ」「これ行ったなぁ」とか「こんなに大声出せるライブ、いつできるのかな」とか思ったし
歳をとってから武道館の夢を現実にして、かつての幼馴染のことを語る影さんに、うるっときたし
JAM FES.のシーンは、angelaもFLOWもソロライブ行ったくらい好きなので、ずらりと並ぶ豪華なメンツを見ながら「コロナがなければこれを生で聞けたのに……生で聞きたかったよ……」と泣いてしまったし
海外ライブのシーンでは、「向こうの人からしたら私がコミコンで海外俳優さんに会えたときと同じなんだよな……嬉しいだろうな……」と感情移入して泣いたし
緊急事態宣言のシーンは、「わ、現実突きつけてきた……」と思って泣いたし。。

そして、終盤。
途中で「あ、これホラー映画じゃん……」って思ってしまった。パンフで井上さんのインタビューを読んで、やっぱホラーだった。
(パンフの袋とじ部分、読まねば。。)

去年ずっと、「コロナのせいで20周年ツアー全部潰れた!!」って思ってたけど、もしかしてコロナによって解散を(一旦)回避したのか……??と思った。。
なんだかシュタゲみたいな気持ち。コロナのない世界線をあんなに望んでたけど、もしアニメやゲームの主人公みたいに望む世界線のために何度もループして、やっとコロナのない世界線に辿り着いてたとしたら、JAMは20周年ツアーで解散宣言してたのでは……と。

よく体力あるなあ〜とは常々思ってるし、いつまでもやれるわけじゃないのはわかってるんだけど
実際にライブで「まだまだいけるぜぇ!!」という姿を見せてくれるから、心のどこかで、いつまでもやってくれるような気がしてた。
でも当たり前だけど、永遠じゃないんだよなと。
影さんも還暦。5年後には65歳。世間的には「高齢者」。
ささきいさおさんみたいな曲調ならいいけど、あのパワフルな曲やライブをやるのは体力的に限界がある。
たぶんだけど、アーティストとして、衰えていく姿は見せたくないだろうし。ファンに「かっこいいしすごいけど、やっぱ5年前の方が元気だったよね」「まあもうおじいちゃんおばあちゃんだからね」とは思われたくないだろう。
そう思ったらどこかで一区切りつけなきゃいけない……。

ライブに行く身だって、大学生のときは「大人になって仕事して家族とかできたらこんなに自由にライブに行けないだろうし、体力的にもきついだろうから、行けるうちに行く!」って思ってたんだから、あんなパワフルなライブをする側なんて、どれだけ体力きついことか。
今自分は30ですが、それでも10代の頃と比べたら体力の違いを感じるわけで。30にとっての5年と60にとっての5年では、衰え方違うだろうし。。

今見ておいてよかった、少し心の準備ができたな、と思った。
今までも、推しのアイドルユニットのライブで「解散します!」と言われる経験はあったけど
推しの中でも一番追いかけてるJAMのライブでそれを言われたら、どうなっていただろう。。

映画見てたら、「神になって、コロナを消して、不死身になって、推したちをずっと繰り返し見ていられる世界をつくりたい」なんてヤバい発想も浮かんでしまった笑 アニメの悪役かよ

あと今回、2010年からずっと一緒にJAMや遠藤さんを追ってる友達と映画を観たけど、友達との出会いから思い出しちゃった。
当時mixiで、一緒に行きませんかって声をかけてくれて、遠藤さんの握手会で初めて会ってから10年以上経つ。
ライブ以外にも、これまで好きだった漫画とか、苦手なものまで似ていて、弟の歳まで一緒で笑、とても気が合う。JAMのおかげで巡り会えたの感謝だな〜と思う。
観終わってから「いや、ほんとありがとう」ってお互いにお辞儀しちゃったよね……
JAMの歌を聞いてたから受験を乗り越えられたし、 JAMを通して年齢も性別も住んでる場所も育ってきた環境も価値観も違う人たちとも知り合って、結婚式にまで呼んでもらったことも何度かある。
やっぱり歌を聞いてたときの自分の環境も、行ったライブ自体も、周りの人たちも含めて、JAMは私の人生の一部になってる。

そして、もちろん、JAMそのものとの出会いも思い出した。

JAMの存在はずっと知らなくて、ある日、テレビのチャンネル回しててたまたま再放送の遊戯王のエンディングの限界バトルが流れてて
かっこいい曲だと思ってたら梨香さんの声が聞こえて
「ん?今のサトシ……?」と思って歌手名出るまでテロップを待ったら
JAM Projectって書いてあって
「知らないな……?」と思って検索したら
「ええ!?このメンバー、有名なアニソンの人たちじゃん!!」となって。
そこからいろいろ検索して、曲を聞くようになった。

思えばあのときたまったまテレビ見てなかったら、もうちょっと知るのが遅かったかもしれない。
スパロボはやらないし(体験版やってみたがアクション下手)、タイアップのアニメもあんまり自分には馴染みのない作品が多くて。
そしてあのタイミングで知ってなかったら、今のJAM繋がりの友達とも出会ってなかったかもしれない。

他の推しのことも考えた。
ももクロ。スフィア。
ももクロも、最年長は27歳。初期の曲は振り付けもだいぶ体力を使うし、女の子のアイドルはやはり年齢的にも30超えたら色々厳しい面があるのが現実だと思う。
芸能界には残ってくれると信じたいけど、「4人のアイドル」としては、活動しなくなる日もいずれ来るのかな……、とか。
スフィアも、結婚したり出産したり海外留学したりで、今は一旦4人のライブはやっていない。
コロナの緊急事態宣言直前の2月半ばに「全曲ライブ」をやってしまったから、もしかしたらあれがある意味集大成ってことで、もうしばらくやってくれないかもしれないとか。。(2daysだったけど片方ライブ被りだったから半曲になっちゃうな〜と思ってどっちも行けてないんだーー)
それに、JAMよりさらに上の水木一郎さんやささきいさおさんや堀江美都子さん。だいぶお年を召している。
やっぱり、行けるライブは行けるうちに行こう!と改めて思った。

また、「夢を信じて突き進む力」というパワーももらった。
私は、いろんなことに対して「やってみたい」という興味は持つけど、すぐ「でも、私じゃ無理だな」って思っちゃうから、遠ちゃんが高校卒業して地元から東京に出る姿とか、影さんがアイドルやめたあとに音楽の年収が7万円のことがあってもそれでも何年も歌をやめない姿とかが、とても眩しく見えるし、尊敬する。

私だったらたぶん、「実際、食っていけるの?」って考え出して、自信をなくしていると思う。
自分のことを信じることができるのは素晴らしいこと。

私の身近にも、プロで活躍している人たち、やりたいことをやって実現させている人たちがいっぱいいて、最近よく「みんなすごいな」と思う。
なのに私は何も、世の中の役に立ってないし、誰かの心の支えになるようなものも生み出してないし、やりたいこともやってないな、って。
そしてライブと人に会うことが大好きだけどそれも外出がなかなか気軽にできないから、コロナの世の中になってからまじで正直「生きてる意味なくね?」って思うことが多々あった。

で、去年、20代最後だ……と思って、趣味でちょっとチャレンジを始めてみた。
全然まだまだだけど、何か「私が生きている意味」っていうのを、ライブという受動的なもの以外にも見つけていきたいなあと思った。

たとえばこの映画を10代のときに見てたら、夢だとか生きてる意味云々だとかの視点は持てなかったかもしれない。
30という(私の中での)節目で見ることができてよかったかも。

影さんは私の倍生きてるわけで、歌手やらプロやら以前に人生の大先輩だ。親世代でもある。
私は恵まれた環境で、楽しいことして、日々ぬるぬると生きているけど
このままでいいのかな……?って気持ちは最近、湧いてきていたから
映画を観て、やっぱり、何かしなきゃ!と思えた。

JAMメンバーみたいにすごい力や、努力する根性はないけど
小さくても、少しずつでもいいから自分のペースで成長していきたいと思った。

レベル30って、私の好きなデンリュウにモココが進化するレベルなんだよな(突然)。
でもデンリュウだって、進化は最終形態にはなったけど、レベル100まで上がるし、メガ進化もする。
私も大人にはなってしまったけど、(寿命があれば)まだまだ人生長いわけで。メガ進化できるようになりたいと思った。

なんだかやや脱線したけど、いろんなことを考えた映画でした。
最後に一言。JAMファンでよかった!
ふみ

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