毎日映画

労働者たち、農民たちの毎日映画のレビュー・感想・評価

労働者たち、農民たち(2000年製作の映画)
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役者は脚本を持って本読みをしているし、モンタージュというよりもはや長回しの連なり。撮影する前の準備段階を撮影して、映画になる前のものは映画なんだろうかみたいな問いを提示してる…のか?多分根本にはブレヒトがあって、画面に映ってるのはセリフを読み上げている役者の様子でしかなくて、それがテキスト上のドラマと分離して観えるようになってるという事なんだと思う。
前に映画は光と音が時間と共に変化するもので、意味(ドラマ)は観客が頭の中で作るものだよなあと考えていたんだけど、それが形になってた感じがする。この映画では、ただそこに役者がいて言葉がある(演技は極限まで抑制されている)、という状態にまでなっていたので。つまりドラマの軌道だけが残り骨組みだけになった映画。
単なる思いつきとも受け取られかねないアイデアに真正面から取り組んで、ちゃんと作りきる姿勢は学ばなければならない。
尚、半分ぐらい寝たので細かい所は分からん。
あと昼間に厚い雲で日が隠れて辺りが少し暗くなるみたいな時間を捉えてたのが良かった。彼らの他の映画でもあったけど、映画でこれをやってる人を初めて観た。
製作がマルティーヌ・マリニャック。
字幕が読みづらいから何とかしてほしい。
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