tomひで

戦場のメリークリスマス 4K 修復版のtomひでのレビュー・感想・評価

4.0
4Kリマスター版が公開されたので久しぶりに鑑賞。

終始映画を貫く違和感に何故かとても惹かれる。キャスティングの違和感、多国籍製作の違和感、日本陸軍の違和感、ヨノイとセリアズの違和感、セリアズと弟、回想の違和感。色んな違和感が集まりつつ、映画としてギリギリの均衡が保たれているような不思議な感じ。その不安定さに惹かれるというか…。監督の大島渚自身も予想していなかった化学変化が起きている映画。

坂本龍一の音楽、素晴らしい。彼の音楽がこの映画の接着剤となり、各シークエンスをつなぎ、映画を一段上の高みに押し上げている。坂本龍一が音楽を担当していなかったらと思うと少し怖いな(笑)

都心の映画館は2K上映ばかりだったので、4Kデジタル上映していた立川シネマシティへ。画的にはかなり綺麗になっていた。お近くの方は是非4Kデジタル上映で。

因みに大島渚監督作品27本(2本未見)の中では『絞死刑』が一番好き。
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