ビデオテープでしか観たことなくて、今回が映画館で観た1回目。(ちなみに一緒に観に行った母は映画館では11回目になったらしい…。)
酷く悲しいし、良い気持ちになれる映画ではないんだけど、観終えた後の言葉にできない感覚は異常。あの状況下で一目惚れする感じ、正直気持ち悪さが無いとは言えないが、それを超越し、納得させるセリアズの美しさ。それと戦争の中に置かれた人間の感覚が麻痺した感じ(特に日本人の取り憑かれた感じ)が怖いほど伝わる。
あと、ヨノイは坂本龍一で全然良いんだけど、やっぱり沖さん(沖雅也)が演ってたらな、という叶わぬ夢を託して観てしまう。(他にもキャストが決まるには二転三転したらしいが…)
そして、映画自体はヨノイのセリアズへの恋が主題なんだろうけど、結局心に残るのはやはり、最初と最後かな。最初のハラの表情と最後のハラの表情、変わらない態度のローレンスの対比というか違いというか、たぶん今後何度観てもやるせない気持ちになる。
2021.6.11. シネリーブル神戸
2023.6.7. シネリーブル梅田
