前半パートが長く地味にキツい話でこのまま終わるのか?と思っていたら、続きがあって。長かった前半の謎解きをするかのように三姉妹の過去の出来事が紐解かれていく。その事実を知れば、三者三様の姉妹の生き方もどこか納得。
家父長制への抵抗を描いている一方で、ガラスに頭をぶつける父親のシーンなんかは姉妹の直情的な性格そっくりで、この親にしてこの子ありみたいな感じがしてちょっと微笑ましくも思った。あまりシビアになりすぎないための演出かな?
そして彼女たち自身も、自分の親と同じように子育てに悩み苦しんでいて、親になる難しさもひとつのテーマとして描かれているように感じた。
見終わったあと妙な爽快感がこみ上げてきた。問題は山積みだけど、それでも味方がいるから前へ進める。そんな強くたくましい作品。