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オートクチュールのatm09strsksのレビュー・感想・評価

オートクチュール(2021年製作の映画)
2.0
ディオールのアトリエ責任者の年老いた女性とアルジェリア移民2世の若い娘の物語。
住んでいる地域で差別されるというのはあまり日本では無いように思いますが、海外の映画やドラマなどを観ていると結構あるように感じます。
自由・平等・博愛を標榜しておきながら、現実には過去の植民地政策のツケが回ってきて、移民問題で悩まされているフランスの一面が垣間見えます。
責任者さんにお針子の才能を見込まれた娘が、チャンスを与えられてアトリエで働くことになるのですが、「一所懸命頑張ります!」みたいな努力と根性の物語かと思いのほか、遅刻はするし、文句は垂れるし、香水は盗むし、挙句仕事をくれた恩人に向かって「めちゃくちゃ高価なドレスを奴隷の給料で土曜に縫うなんて、あなたは哀れよ」とか言い出す始末。あまりやる気を見せない彼女でしたが、それでも責任者さんが何度もチャンスを与えたことで少しずつお針子の世界に興味を持つようになっていきます。
ディオールの全面協力ということで、もっとドレスの製造工程をじっくり見せてくれるかと期待したのですが、期待したほどではありませんでした。
フランスに住むアルジェリア人が出てくる映画「女はみんな生きている」を思い出したので、久しぶりに観てみようと思いました。
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