福福吉吉

レッド・スネイクの福福吉吉のレビュー・感想・評価

レッド・スネイク(2019年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
ザラの住む村はイスラム過激派(IS)に襲撃され、父親を殺され、弟もさらわれた上、ザラ自身はISメンバーの奴隷にされる。なんとか脱出したザラは、女性だけの軍隊「蛇の旅団」に加わり、ISとの戦闘に身を投じる。

◆感想◆
ストーリーはザラの中心に描いたものと女性だけの軍隊「蛇の旅団」を中心に描いたものを交互にして展開していき、それが後半合体し、ザラを含めた蛇の旅団の戦いを描く形になっていきます。

前半のザラのストーリーはかなり過酷で、幸せに暮らしていたザラの村はISに蹂躙されて、村ごとISの所有物のように扱われます。直接的な描写は控えめですが、それまでの行動や聞こえてくる悲鳴など嫌でも想像してしまうため、観ていてきついです。

一方、前半の「蛇の旅団」のストーリーはフランス人の若者2人が蛇の旅団に志願するのですが、どこか雰囲気が軽く、戦うことを分かっていないような感じがしました。

そして、ザラが蛇の旅団に加わり、ISとの戦いに動くのですが、ザラがあっさり旅団の一員になってコードネーム「レッド・スネイク」になっているように見えて、これから人を殺すという重みが今ひとつ見えない感じがしました。この辺りは、私が勝手に軍人になるイメージがフルメタル・ジャケットの鬼のような訓練を想像しているためかもしれません。

その後、ISとの戦闘の中で仲間が倒されていく中、ザラは立ち向かう姿が描かれていて、緊迫感に満ちていて良かったと思います。

実話をベースにした作品ですが、もっと命の重みを感じるようにストーリーを傾倒させても良かった気がします。それでもなかなか面白かったと思います。

鑑賞日:2023年11月1日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2022年9月21日)
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