ぽんぽこ

異邦人 デジタル復元版のぽんぽこのレビュー・感想・評価

異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)
3.0
『異邦人』師匠に教えて頂きHuluにあったのでラッキーと思い観ました。
私の中の『異邦人』は久保田早紀の歌しか思い浮かばなかったです。         

有体に言えば、よく分からなかったです。
歴史的背景なんかも関係するのでしょうか。


主人公ムルソー(マルチェロ・マストロヤンニ)は船会社に勤務のごく普通の男で、友達もいて、仕事ではパリに支店を出すから行かないかと社長に打診される様な男です。
母親を養うお金が無いので養老院に入れた母親が他界したので行くと霊安室に連れて行かれて、そこでのムルソーの対応が他人から見れば酷く素っ気ないのでした。
葬式の翌日、海水浴に行ったムルソーは元同僚のマリー(アンナ・カリーナ)と会い海水浴を楽しみ、コメディ映画を観るのでした。

ムルソーは同じアパートに住むレイモンと言う自分では倉庫係りと言ってるが周りからはヒモ呼ばわりされている男に会い、レイモンがアラブ人の愛人の女に裏切られて仕返しに文才のあるムルソーに手紙を頼み、書いてやるのでした。

数日後、マリーと情事をして、彼女が「私を愛してる?」と尋ねると「愛していないが君が望むなら結婚する。」と言うムルソー。
叫び声が聞こえ、レイモンが愛人と揉めており、警察沙汰になります。
そこから、歯車が狂っていき。。。



ムルソーって超ドライな人なんじゃないかな。
母親の葬式で顔を見ないといけないルールは無いし、その母親との関係性にも寄るだろうし、それは、翌日のマリーとの海水浴にも通じるんだけれど。
切り替えが早い人?
それが、周りから見れば、不謹慎で奇異に映るのかも。
検事がムルソーを不道徳な人間に仕立て上げたがるんだけど、行きつけの食堂のおじさんや、カサブタの犬を探すお爺ちゃんや、マリーは味方してくれてるしね。

殺人の動機は「太陽のせい」とムルソーは言うけど、それもよく分からないし、死刑が言い渡され、独房に教誨師が来てやり取りするのですが、それもよく分からなかったし。

分からなさ過ぎて、昼間からステーキを頼んだ食堂の女の子が雑誌FUDGEに載るような白ブラウスに眼鏡でキュートなのと、いろんな顔のアンナ・カリーナが観れた事に楽しみを見出しました。
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