福福吉吉

ダーク・センスの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ダーク・センス(2019年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
幼い少年のサイモンはある日、教会の神父が殺される映像が心に浮かび、神父のもとへ向かうが助けられなかった。それから14年後、サイモンは他人の将来をその人物の痛みとともに見える能力により謎の人物の犯行を止めようと行動を始める。

◆感想◆
ストーリーのテンポは悪くなく、主人公サイモンが元軍人のスティーブを相棒に謎の人物の犯行を止めようとする姿をアクションを交えて描いており、映像として変化があるので最後まで飽きることなく観ることができました。

主人公のサイモンは将来の一部を見ることができる能力がある設定なのですが、自ら意図して見ることはできず、突然見えてしまい、それとともに痛みを発生するため、はた迷惑な能力となっています。この設定自体は独自性があって良かったのですが、ストーリーが進むにつれて様々な能力をサイモンが発揮するため、彼の能力がぶれてしまい、ストーリー全体を荒唐無稽なものに変えてしまっていて残念に感じました。なんでも出来るとそもそものストーリーが活きないので、しっかり能力を限定的にすべきだったと思います。

相棒となるスティーブは元々、サイモンを胡散臭く感じていて協力を断ろうとしますが、サイモンの能力を間近に見て彼を信じるようになります。元軍人という設定がしっかり活きていて、アクションシーンで活躍する姿は良かったと思います。

本作の敵となる謎の人物は、途中まであまり映像として現れないので、終盤、急にサイコパスのような歪な精神の持ち主として描かれるので、いまひとつ盛り上がりに欠ける気がしました。

普通に楽しめましたが、サイモンの能力の進化を裏付ける映像なり、最初の能力に限定するなりしてストーリーとしての説得力が欲しい気がしました。それでもサイモンとスティーブのコンビにはどこか親しみを感じて嫌いになれませんでした。

鑑賞日:2024年4月6日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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