フライ

しあわせのパンのフライのレビュー・感想・評価

しあわせのパン(2011年製作の映画)
3.9
とても優しい気持ちになれる映画。
大泉洋と原田知世の、ほのぼのとした優しい雰囲気と、雄大な北海道が最高にマッチしていて、素晴らしかった!
パンとコーヒーが好きな自分には色々な意味で凄く魅力を感じた作品。

原田知世が演じる水縞りえと、大泉洋が演じるりえの夫、水縞尚が営む喫茶店と宿泊施設を併設したロッジは、りえの入れる美味しいコーヒーと、尚の作る美味しいパンが自慢。りえは、月とマーニと言う絵本が好きなのだが、少し陰のある女性。そんなりえを優しく見つめる尚なのだが。
ロッジには色々な客が来るが、彼氏と沖縄旅行に行く予定だった女性や、妻に逃げられた男性と少女、年老いた夫婦など不幸を抱えた人達が、優しい二人のいるロッジに訪れるのだが。

月とマーニと言う絵本になぞらえ、陰のある不幸な人達を、優しい二人が優しく影を照らす様に、幸せを分けてくれる素敵なストーリーにとても気持ちがゆったりと出来、優しい気持ちになれた。そこに美味しそうなコーヒーやパン、雄大な北海道の自然がアクセントになっていて尚更素敵に感じられたのが印象的だった。特に夫婦である尚とりえがお互いを優しく気づかい、それを見せない雰囲気が、心に響いてきた。

人それぞれ価値観は違うが、望むのは幸せである事。そんな幸せについて、とても考えさせられるし、自分の中にある薄っぺらな価値観に気付かされ、いい意味で気持ちが揺らいでしまう素敵な作品だった。

ちょっと疲れた時や、精神的に落ち込んだ時に、こう言うゆったりとした優しい映画を見ると癒しと元気を貰えるのでとても貴重な作品。
見る度に北海道へ行きたくなるのが、少しストレス😅
フライ

フライ