2人のロシア人男性が惑星プリュクという異世界に飛ばされて奮闘するお話。ロシアのカルトSF『不思議惑星キン・ザ・ザ』のアニメ版です。
主人公のキャラクター設定がちょっと違うせいか、アニメーションだからか、はたまた時代が変わったせいなのか、風刺的で奇妙で可笑しかった映画と比べるとだいぶ大人しいアート・アニメです。これはこれでまったりと世界観に浸れます。
かたや運転手付きの車に乗る有名人チェリスト、かたや寒空の下宿代もない若者。冒頭の数分間にはソ連時代とは違った形の不自由さと断絶を感じます。それがクー!によって暖かなものに変わる瞬間はホッとしました。
映画が政治批判だったとすれば、アニメは現代人のコミュニケーション批判なのかなと。中々通じない携帯電話が象徴的に使われていました。