KAZU

アザー・ミュージックのKAZUのレビュー・感想・評価

アザー・ミュージック(2019年製作の映画)
-
1995-2016 閉店
ニューヨークはイーストヴィレッジにある伝説のレコードショップ、「OTHER MUSIC」の軌跡を追ったドキュメンタリー。

宇多川町界隈の90s〜00年代のレコ屋界隈だったり、下北のディスクユニオン(まだ健在)に足繁く通った身としては、もう涙なしでは観れない。同時多発テロ前後のNYの移り変わり、サブスクリクションを始めとしたイノベーションがカルチャー全般にも影響を及ぼし、リアルタイムで体験してきた世代の一人としては、寂しさを感じてしまう。こんなレコ屋が身近にあったら、毎日通うわ!って思うけど、安心してください。世界的に見ても、今の東京はレコ屋天国。絶滅危惧種的なお店が点在し、世界中からマニアがコレクションを求めて訪日してますからね笑

手書きのPOP、マニア過ぎてよく分からないジャンル分け、店員なのか客なのか分からないがウンチクを語りあってる人々。音楽の愛が充満しまくってる店内全てが愛しい..行ったことないけど。この20年間で一番売れたのが、ベルセバだったり、アニマルコレクティブのメンバーが働いてたり(使えないからクビ)売れないデビュー前のバンドが連日のように音源を持ち込んでた話しすげー良かった。あっという間に売れたと思ってたストロークスとかも下積みあったんだね。あの時代のイーストヴィレッジ行ってみたかった...

サブスクで音楽を大量摂取する恩恵は受けられる時代にはなったんだろうけど、ライブハウス然り、クラブカルチャーとかもう瀕死だし、ミニシアターもそうだろうけど、近い価値観を持った人たちのコミュニティーって壊滅的に無くなったよなぁ。それがSNSに置き換わったのか?

やっぱりフィジカルを大切にしよって、この映画を観た全人類が思うと思う。
KAZU

KAZU