タツベイ

アザー・ミュージックのタツベイのレビュー・感想・評価

アザー・ミュージック(2019年製作の映画)
5.0
携帯で音楽が聴ける時代。
携帯で映画が観れる時代。
そんな時代だからこそ
形あるものをもっと大切にしたい。
お金を払ってレコードを買う。
そこでの人との関わりを大切にする。
お金を払って映画館に行く。
観客が一体になって映画を作る。
そんな経験の大切さを忘れたくない。

NYの大人気レコード店「アザーミュージック」
そのお店の閉店までのストーリーを追った
ドキュメンタリー映画。
2023年9月末で閉館が決まった
京都みなみ会館で観るという
これ以上ない環境での鑑賞。
文句の付けようがない。
冒頭、この作品の監督2人からの
コメントから始まった。
みなみ会館閉館に対するコメントで
どれだけ愛されていたかが分かった。
アザーミュージックの閉店が決まるシーンで
観客がみなみ会館の閉館を思い出す。
映画の中のストーリーを現実に投影して
涙する観客の数々に感極まった。

何もかも便利になる世の中で
切り捨てられて行くのは音楽や映画のような
娯楽やと思うと寂しすぎる。
自分はその場の出会いを大切に
これからも映画館にも何回でも通うし
DVDもまだまだ買いまくるし
少しでも世の中に抗いたいと感じた。
京都みなみ会館最終日に
この作品を観れたことが嬉しすぎるし
とても価値のある時間でした。

京都みなみ会館、今までありがとうございました。
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